2016年8月2日火曜日

指揮法講座2~学生さん、アマチュアで指揮にお困りの方へ「叩きを制するものは指揮を制す」

「たたき」は指揮の基礎中の基礎

今日は「たたきを制するものは…」ってことで指揮において最も使える技法、「たたき」のお話です。
指揮法教程(斎藤秀雄先生のテキスト)を見ると、「しゃくい」やら「平均運動」やらありますが、たたきをマスターすればその他の技法は楽勝です!
というか、そういうテキストを読んだり、レッスン受けたりする機会のない人へ向けて書いてますので、用語がわからなくても大丈夫です。

以前、「ワルツが~3拍目がずれてだんだん遅くなる~」という嘆きが聞こえてくるような、恐ろしくゆっくりな「花のワルツ」(チャイコフスキーのくるみ割り)を聞いたことがありますが…
難しい3拍子も一つ振りで円を描くのではなく、「121」と2拍と1拍で分けて、3拍目でたたけばずれません!
例えば、5拍子の「方舟」も冒頭の「あーああー」を真ん中の「あ」でたたいて「12112」で振る、「そーらをーわたれー」の「わた」でたたいて「12121」で振る、というように、3拍子は2拍と1拍に分解して振れば良いのです。
「アルメニアンダンス」(アルフレッドリードさん作曲超有名吹奏楽曲)の5拍子もそう振ると合うと思います!

というわけで、「変拍子は分解して振れる形にしろ」という話で、脱線しましたが、本題の「たたき」の練習方法を紹介します!

簡単に「たたき」をマスターする方法

まず、目の前にバスケットボールを想像し、ドリブルしてください。
バシバシバシっとドリブルできました?
そう、その動きが「たたき」です!
それができたら後は腕の角度を変えるだけです。地面に向けてる手のひらを少し上げて下さい。
そして色んなテンポでできるように練習あるのみなのですが、まずこの感覚をしっかり覚えてください。「脱力!」とか「ここの筋肉を!」とか考えなくていいです。
「指揮すると腕が疲れて痛い~」とか「思ってるテンポとずれてく~、遅くなってく~」という人はこのバスケットボールが空気が抜けてべこべこになってる状態です。
ちゃんと空気が入ったボールは「一定の速度ではずむ」ので、どこにボールがくるか予測可能なのです。この「演奏者に予測可能な動きをして、次の音楽を示していく」のが指揮です。

これだけの文章でわかったかわからないかはわかりませんが…次回は大事なブレス、呼吸のお話です。



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